ダウ1万7000ドル突破の解釈

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 ダウ平均株価が2014年7月3日、とうとう1万7000ドルの大台を突破した。同日に発表された雇用統計の数字が極めて良好だったことから、市場では米国経済の完全復活はより確実なものになったと認識された。FRB(連邦準備制度理事会)はこうした状況を受け、2008年から続けてきた量的緩和策をとうとう終了させる。 米国経済は、リーマンショック対応という緊急事態モードを脱出し、長期的な拡大フェーズに入りつつある。しかし、このことが、すぐさま株価上 [...]

日米株価に変調の兆し?カギはモメンタム株

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 日米株式市場の雲行きが怪しくなってた。日経平均は年初に1万6000円を超えていたが、断続的に下落し、現在は1万4000円台となっている。一方、ダウ平均株価は2年前から順調に上昇を続けてきたが、ここにきてその上昇ペースが鈍ってきている。 米国株の変調はダウよりもNASDAQでより顕著である。NASDAQ総合指数は、3月には4300ポイントを超えていたが、その後、急落し、一時は4000ポイント近くまで下がった。 この原因はネット株やバイオ [...]

楽観論が支配する米国株式市場の落とし穴

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 好調な米国経済を背景に、投資家の間で米国株への期待が高まっている。米FRB(連邦準備制度理事会)は2013年12月、とうとう量的緩和策の縮小を発表し、リーマンショック以来続いてきた非常事態からの脱却を宣言した。金利も順調に上昇しており、市場では早くもダウ2万ドルという強気の発言が聞かれるようになってきた。 中長期的にも米国のファンダメンタルは良好だ。米国は今後も継続的に人口増加が見込める数少ない先進国である。またシェールガス革命によっ [...]

製造業復活の真実。9月中間決算の中身を検証する

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 上場企業における2013年9月の中間決算は、製造業を中心に好業績が相次いでいる。これまで日本の製造業は円高に苦しんできたことから、円安によっていよいよ製造業が息を吹き返してきたという楽観的な見方も出てきている。 だが各社の決算内容をより詳しく見てみると、円高が是正されたからといって、製造業が抱える諸問題が解決されたわけではないことが分かる。円安によってメリットを享受できるのは、競争力が高い企業だけであり、そうでない企業にとって、円安は [...]

さようなら日本企業。広がる世界との投資格差

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 4~6月期の企業決算は比較的好調で、円安の効果から増益となった企業も多かった。輸出企業を中心に日本企業はかつてない円高に苦しんできたが、ようやく最悪の状況から脱しつつある。 だが日本企業が苦しい状況に置かれていたのは円高のせいだけではない。ここ数年は、日本企業の国際競争力の低下が誰の目にも明らかになるというかつてない事態となった。ある意味で日本経済最大の転換点を迎えたともいえる。 1990年代以降、ITの普及とそれに伴うグローバル化に [...]

株価と為替が重大局面。購買力平価を乗り越えられるか?

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 アベノミクスを好感し、これまで順調に推移してきた円安と株高がヤマ場を迎えている。 5月23日、日経平均株価は一時1万6000円目前まで迫ったものの、その後突如急落。6月に入ると一時は1万2000円台まで下落した。為替も株価と同じ動きを見せており、103円台まで進んだドルは一気に97円台まで下落している。 短期的に大きな下落幅となったのは、これまで買われすぎていた反動というテクニカル的な意味合いが強いものの、もう少し長期的なスパンで見た [...]

金の長期的上昇相場は終わったのか?

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 12年間にわたる長期の上昇相場を演じてきた金価格に変調の兆しが見え始めている。 4月15日のニューヨーク金先物市場は大幅安となり1トロイオンス=1360.60ドルで取引を終えた。前週末の終値から140.40ドルも下がっており、33年ぶり史上2番目の下落幅であった。1700ドル台をつけた昨年9月からはすでに20%近くも下落していることになる。 複数のヘッジファンドが株式への乗り換えのために大量の売り注文を出したことや、中国のGDP値が予 [...]

株価が上昇する「期間」を知る

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 円安とアベノミクスを背景にした株価上昇がスタートしてから4ヶ月が経過しようとしている。2月1日に日経平均は週間ベースで12連騰となり1959年の岩戸景気以来、2番目の記録となった。市場では長期の上昇相場入りを期待する声が上がる一方、一部にはバブル的な株価であるとして警鐘を鳴らす向きもある。 「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育つ」という格言があるが、株価が急激に上昇する時には必ずそれを警戒する声が聞こえてくるものである。だがバブルと [...]

会社の寿命は何年なのか?

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 バブル崩壊から20年以上が経過し、日本経済はようやく新陳代謝が進み始めた。前半の10年は不良債権処理に苦しみ2000年過ぎにようやく金融機関の淘汰が実施された。そこからさらに10年の期間を経て、とうとう日本経済の屋台骨である製造業の再編が始まったのだ。シャープやルネサスエレクトロニクスの経営危機、パナソニックやソニーの経営不振は、旧来のモデルが通用しなくなり、新しい社会形態に合わせて産業構造が変化しはじめていることを示している。 経済 [...]

福祉国家の投資パフォーマンスは高いのか?

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 長期的な視点で投資を行う場合、投資対象となっている国の政治体制は重要な判断材料である。特に安全保障政策と社会保障政策は、国家の存続や長期的発展に大きな影響を与える可能性がある。この両者についてきわめてユニークな政策を打ち出し続けているのが、北欧の王国スウェーデンである。 スウェーデンは、1932年以降かなりの長期間にわたって社会民主労働党が政権を担っており、その間に平和主義(武装中立政策)と福祉国家というユニークなコンセプトをかかげ、 [...]