OECDの最新経済見通し。消費増税の影響は軽微?

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 OECD(経済協力開発機構)は2014年5月6日、最新の世界経済見通しを発表した。日本における2014年の経済成長率はプラス1.2%と前回予測(2013年11月)から0.3ポイントの下方修正となった。ただ全世界的に経済成長見通しは下方修正されており、消費税の影響というよりも、世界経済全体の影響である可能性が高い。

 2014年における世界全体の成長率見通しはプラス3.4%で、前回の3.6%から下方修正された。投資と貿易は増加の兆候が見られるものの、過去の水準と比較すると伸びが緩慢になっている。また新興国で金融の逼迫が続いており、全体の足を引っ張った。
 ただ、米国が世界経済を牽引するという全体的な図式はほとんど変わっていない。米国の成長率見通しは0.3ポイント引き下げられたものの、プラス2.6%と依然として高い。またユーロ圏についても、マイナス成長からは完全に脱しており、2014年はプラス1.2%と0.2ポイントの上方修正とした。

 日本はプラス1.2%で前回から0.3ポイントのマイナスとなった。国内では、消費増税後の反動を警戒する声が強いが、今回の下方修正は、消費税の影響というよりも、新興国向け輸出の低迷による影響が大きい。OECDでは、消費増税による消費の低迷は財政出動によって緩和されるとしている。
 2015年の日本の成長率はプラス1.2%となっており、前回予想と比較すると0.2ポイントの上方修正となっている。ただし、プラス3.5%を見込む米国や、プラス1.7%の欧州と比較すると、成長のスピードは緩慢だ。

 中国についてはプラス7.4%と前回見通しの8.2%から大幅に下方修正した。また2015年についてはプラス7.3%とさらに成長率が低下すると見込んでいる。ただ中国については、政府主導で7.4%程度の成長に落ち着くことは、ほぼ予想されていたことであり、下方修正について大きな驚きはない。

 OECDは、低いインフレ率が続く欧州に対して、金利の引き下げが必要と指摘している。また日本に対しては、量的緩和の継続と、財政再建を求めており、消費税は10%に引き上げられるべきだとの見解を示している。ただ、財政再建や消費税に関する指摘はいつものことであり、大きく状況が変わったわけではない。また米国に対しては、量的緩和の終了と金利の引き下げを求めている。米国経済が順調に回復していることを、あらためて確認した形になった。

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