日本株上昇の余地

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 日経平均株価がとうとう2万円の大台を超えた。2015年4月10日の東京株式市場は、前日終値より52円高い1万9989円でスタートし、直後に一時2万円を突破した。2000年4月以来、約15年ぶりの2万円台回復ということになる。 今回の株高については、この先も継続的に上昇が続くという楽観的な見方がある一方、官製相場であり大きな下落が待っているという正反対の見解も出ている。 株価については、株価そのものの水準や企業の業績だけで買われ過ぎかど [...]

ピケティ理論を日本で検証

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 フランスの経済学者トマ・ピケティの著書「21世紀の資本」が異例の大ヒットとなっている。700ページを越す学術書であるにも関わらず、米国をはじめ世界各国で飛ぶような売れ行きだ。地味な書籍がこれほどの話題となった背景には、格差問題に対する意識の高まりがあると考えられる。 同書では、歴史的に資産の収益率が所得の伸びを上回っており、これによって富を持つ人とそうでない人の格差が拡大すると指摘している。今後は世界的な低成長によって所得の伸びが減少 [...]

原油の大幅安がもたらす新世界秩序

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 原油価格がとうとう60ドルを切った。価格下落のきっかけは世界経済の失速懸念だが、根底には米国のシェール革命による供給過剰がある。投機的な動きによって上下はあるものの、市場関係者の多くは、中長期的に原油価格の低迷が続くと予想している。 原油価格の下落は、石油関連事業者や産油国にとっては痛手だが、世界経済にとっては基本的にプラス要因となる。特に原油価格の下落が消費拡大に直結する米国はかなりの恩恵を受けるだろう。ロシアやベネズエラなど、反米 [...]

増税延期がもたらすもの

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 安倍首相は2014年11月21日、とうとう衆議院を解散した。すでに発表されている追加の量的緩和策と消費増税の延期によって、失速した景気を何とか回復させたい意向だ。 一連の動きによって、今後、円安がさらに進展する可能性が高くなってきた。円安主導によるインフレ期待が、実体経済の成長にどれほど寄与するのかは分からないが、物価に与える影響は大きい。2%という目標は思いのほか容易に達成できるかもしれない。 国内では、円安による弊害を指摘する声も [...]

世界経済変調

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 米国株式市場の下落が止まらない。10月9日のダウ平均株価は、前日比334ドル97セント安の1万6659ドル25セントと約1年3カ月ぶりの下げ幅となった。週が明けても下落は続き、15日には一時456ドル安となり、1万6000ドルを割り込んだ。8月には100ドル前後だった原油価格も大幅に下落しており、80ドル割れ寸前となっている。一連の下落を受けて日本の株式市場も大幅に値を下げている。 今回の株価急落は、世界的な景気減速の影響を受けたもの [...]

円安の流れはホンモノか

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 1ドル=102円付近で安定していた為替相場が動き始めた。8月中旬からドルは急上昇を始め、8月25日には104円を、続いて9月2日には105円を超えた。さらに9日の週に入って、とうとう106円を突破する状況となっている。目先はドル高材料が揃っているため、当分はこの流れが続く可能性が高い。 ただし、これが本格的な円安トレンドの再スタートなるのかは、まだ判断できる段階にはない。 最終的な為替相場の動向は、米国の金利動向次第ということになるが [...]

官製コーポレートガバナンス強化策の行方

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 日本の企業統治(コーポレートガバナンス)をめぐる状況が急展開を見せている。 きっかけはアベノミクスの成長戦略にコーポレート・ガバナンス強化策が盛り込まれたこと。最大の機関投資家であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、この動きを受けて、投資先企業への関与を強化する行動規範(スチュワードシップ・コード)導入を表明した。生命保険各社も「モノ言う株主」として、配当の増額などを求めていく姿勢を明らかにしている。 日本企業は長年にわた [...]

IT企業決算から探るトレンド

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 米国主要IT企業の2014年4~6月期決算が出揃った。PCからスマホへのシフトがさらに顕著になっており、ネット広告は完全にスマホ経由が主流となった。また先進国におけるネット利用者が飽和状態になりつつあることから、各社とも新興国向けの市場開拓が今後のカギとなりつつある。 グーグルは、広告の伸びは鈍化しているものの、スマホ・シフトによる広告単価の低下には歯止めがかかった。今までのような急成長は見込めないかもしれないが、業績は安定的に推移す [...]

ダウ1万7000ドル突破の解釈

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 ダウ平均株価が2014年7月3日、とうとう1万7000ドルの大台を突破した。同日に発表された雇用統計の数字が極めて良好だったことから、市場では米国経済の完全復活はより確実なものになったと認識された。FRB(連邦準備制度理事会)はこうした状況を受け、2008年から続けてきた量的緩和策をとうとう終了させる。 米国経済は、リーマンショック対応という緊急事態モードを脱出し、長期的な拡大フェーズに入りつつある。しかし、このことが、すぐさま株価上 [...]

年金株式シフトのリスク

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 公的年金の運用環境が大きく変わろうとしている。これまで国債に偏っていたポートフォリオを見直し、日本株の比率を上昇させる。 だが、その背景には安倍政権の株価対策としての側面も見え隠れする。運用に失敗した場合のルールなども定められておらず、十分な議論が行われたとは言い難い。 また安倍政権は新しい成長戦略の中に、コーポレート・ガバナンスの強化を盛り込んだ。公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、機関投資家向け株主行動 [...]