異次元緩和から1年。その成果を検証する

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 日銀が量的緩和策を実施してからちょうど1年が経過した。量的緩和策は円安と株高をもたらしたが、本来の目的である実質金利の低下による貸出の増加にはまだつながっていない。 一方、消費者物価指数は上昇に転じており、デフレからの脱却には成功した。だがこれは円安による輸入物価上昇が主な原因であり、持続的な経済成長による自然な物価上昇とは言いにくい。市場では追加緩和の実施に注目が集まっているが、これが設備投資の増加や消費の拡大につながっていくのか見 [...]

新聞社の経営実態はどうなっている?

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 ネットに押され、新聞業界は苦戦が続いているといわれる。米国ではネットを中心に新しいニュース媒体が相次いで登場しており、新聞社の経営環境はめまぐるしく変化している。2013年10月にはアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が名門ワシントンポストを買収するという驚くべきニュースもあった。 一方、日本では新聞の発行部数減少が続いているものの、新聞社の経営に大きな変化は見られない。経営は決して良好とはいえないが、強固な読者層に支えられ、何とか収益を [...]

ウクライナ問題。市場静観の理由

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 ロシアのプーチン大統領は2014年3月18日、ウクライナの一部であったクリミアをロシアに編入する条約に調印した。米国やEUは部分的な制裁措置の発動を決定しているが、欧米各国はクリミアの返還まではロシアに求めない方針とみられる。ロシアがこれ以上ウクライナに介入しないかどうかが、今後の妥協点となりつつある。 一連の出来事では、軍事力を背景にしたロシアの動きが目立つが、もう少し視野を広げれば、ロシアは基本的に防戦一方の立場であることが分かる [...]

農業は世界で戦えるのか?

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 シンガポールで開かれていたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の閣僚会合は、日米が合意に達することができず、締結は先送りとなった。もっとも難航しているのは、いわゆる「重要5項目」といわれる農作物の関税である。 日本ではTPPの締結によって農業は壊滅的な打撃を受けるといわれている。一方で生産性を向上させたり、企業などの経営ノウハウを投入すれば、国際市場で戦っていけるとの見解もある。 農業の産業化という観点では、小国であり、かつ商業国で [...]

ビットコインから通貨の本質を考える

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 インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」が大きな話題となっている。2014年2月、日本にある主要な取引所「マウントゴックス」がハッカー攻撃され、利用者から預かっていたビットコインをほぼすべて失うという事件が発生した。 ビットコインはどこの政府の規制も受けていないことから、得体の知れないモノというイメージが出来上がっており、国内では批判的な論調が目立っている。 だがビットコインは非常に良く設計された「通貨」であり、今回の事件がどのよう [...]

電力自由化の本質

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 ソフトバンクが本格的に電力事業に参入することが明らかとなった。電力の小売りが完全自由化される2016年をメドに、家庭用電力の小売事業に参入する。同社はすでに7カ所の太陽光発電力を稼働させており、2014年2月17日には、同社グループでは最大規模となる兵庫県の太陽光発電所の稼働を開始した。 日本の電力は1995年から一部自由化が始まっているが、基本的に地域独占の構造は変わっていない。現在は完全に規制下にある家庭用電力が自由化されれば、利 [...]

貿易赤字の是非

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 財務省が発表した1月の貿易赤字は、過去最大の2兆7900億円という巨額なものであった。本誌では貿易赤字の拡大が予想以上に進んでいることから、早ければ2014年中には慢性的な経常赤字に転落する可能性を指摘してきた。今回、前月比で2倍以上という赤字幅になったことを考えると、経常赤字転落はさらに確実な情勢になってきたといえるだろう。 貿易収支あるいは経常収支がどのような状態であるべきなのかについては、多少イデオロギー論争的なところがあり、あ [...]

収益を模索するネット・メディア

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 インターネットの世界では、スマホやタブレットの普及によって、利用者の裾野が拡大しWebサイトの閲覧数は増加している。一方でネット・メディアの主な収益源である広告の単価は減少の一途を辿っている(本誌記事「ネット経済の行方」参照)。 新聞や雑誌といった紙媒体は衰退の一途を辿っており、ネットへの置き換えは今後さらに加速する可能性が高い。だが広告単価が下落するネットの世界では、コンテンツのコストを限りなく低くしなければビジネスとして成立させる [...]

ネット経済の行方

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 短文投稿サイト「ツイッター」の業績をめぐり、米国の株式市場でちょっとしたショックがあった。 同社の成長性を示す指標の一つである、タイムライン閲覧数が、前期比でマイナスとなり、2014年2月6日の株式市場において同社株が25%近くも下落したのだ。またSNS大手であるフェイスブックに関して、利用者数急減を予測する学術論文が出るなど、ソーシャル系メディアの成長性に疑問符が付き始めている。 一方、先月末に発表されたインターネット検索大手グーグ [...]

日本の財政をシミュレーションしてみると

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 内閣府は2014年1月20日、経済財政に関する中長期の試算を公表した。国際公約にもなっている2015年の基礎的財政収支赤字半減という目標は達成の道筋が見えてきた。だが2020年に黒字化というもうひとつの目標は今のところ達成が難しい状況だ。 政府が一般的な財政収支ではなく、基礎的財政収支を重視するのには理由がある。利払いも含めた一般的な財政収支で議論してしまうと、政府債務が過大な日本の場合、財政黒字化の道筋を示すことが極めて困難なのであ [...]